か弱い執事のご主人様
さっそく強敵にぶつかったが、
なんとか部屋まで辿り着いた。
しかし、
この部屋広い!!
僕の部屋の倍はある。
僕も一応ここの生徒なので、
自分の部屋もある。
さっき私物を置きに行ってみて、
それでも広いと感じてしまった。
「九条さん、
あまりにも広すぎではないでしょうか??」
「別に平気よ。
あなたの生活スペースも確保してこの広さだから」
………今何て??
僕の生活スペース??
「九条さん、
僕の生活スペースというのは………??」
「言ってなかったっけ、
ここで一緒に生活するのよ。
葵の寮部屋はもったいないから解約しといたわ」
ええ!?
ここで九条さんと一緒に生活するの??
「だからあなたの部屋の荷物、
こっちに持ってきておきなさい」
確定事項のように言う九条さんに反論することはできず、
ただ自分の荷物を取りに自室へ帰るしかなかった。