か弱い執事のご主人様
「そこまで大した用じゃないから大丈夫よ。
今朝のプリントには眼を通したわよね??」
「はい、
一通り眼を通しました。
なかなか面白そうな行事だと思います」
「その行事の事よ。
葵は他に組んだ人はいる??」
「僕は出来れば九条さんと組みたいな、
なんて………」
やはり執事の分際で失礼だっただろうか………
九条さんは黙ってしまった。
「………葵〜!!」
いきなり九条さんに抱き寄せられてしまった。
「く、九条さん!?
教室で何してるんですかっ!?」
「やっぱり葵は可愛いわ〜。
葵も私と組みたいのよね??、
私も同じ事を考えてたのよ。
これでペアは決定ね!!」
「さつき、
その辺にしとけ、
一応ここは教室だぞ」
いつ戻ってきたのか、
横には京介君が座っていた。
九条さんは横やりを入れられて少しムスッとした。
「京介には関係ないじゃない」
「葵が死んじまうぞ」
「えっ!?」
そこでやっと拘束が解かれた。
さっきから九条さんの胸で息が出来なかった。
「大丈夫か葵〜??」
京介君がどうでもよさそうに聞いてきた。
「だ、大丈夫です………」
「ごめんなさい葵、
ちょっと調子に乗りすぎたわね」