か弱い執事のご主人様
「ちょっと遅いわよ」
「す、すいません…
まさか本当に待ってるなんて思わなくて」
外はもう日が傾き、
教室は少し暗くなっていた。
「だって待ってないと寮に案内できないでしょ??」
彼女は本気で僕を執事にするつもりのようだ。
でもどうして??
「九条さん、
なぜ僕に執事を頼んでるんですか??」
九条さんの表情は、
教室が薄暗いせいかよく分からない。
「そうね…
あなたには話さなきゃいけないわね………」
九条さんは立ち上がり、
僕に話し始めた。