愛を教えて
最後のひと言に卓巳はカッときた。
大股で万里子に近づくと、いきなり腕を掴み、なんとリビングのソファに押し倒したのだ。
「ああ、そうだ! 僕と違って紳士だろうさ。隣のベッドで寝起きしながら、指一本触れない僕とは大違いだ。僕も彼を見習うとしよう。どうせ、僕にはできないと思ってるんだろう? ――後悔させてやる!」
卓巳は一気に、万里子のブラウスを引き裂いた。
万里子は身じろぎもしない。全くの無抵抗だ。それをいいことに、首筋から胸元まで唇でなぞり、遠慮なしに赤い刻印をつけて回った。
「……めて、たすけて」
だがそのとき、興奮した卓巳の耳に、震える万里子の声が聞こえた。
「お、ねがい……やめて……たすけて。なぐらないで、おねがい。いう、とおりにします……ころさないで」
それはあまりに小さく、消え入りそうなか細い声。
慌てて顔を見ると、怯えた虚ろな目は中空を見据え、万里子の全身が小刻みに震えていた。
大股で万里子に近づくと、いきなり腕を掴み、なんとリビングのソファに押し倒したのだ。
「ああ、そうだ! 僕と違って紳士だろうさ。隣のベッドで寝起きしながら、指一本触れない僕とは大違いだ。僕も彼を見習うとしよう。どうせ、僕にはできないと思ってるんだろう? ――後悔させてやる!」
卓巳は一気に、万里子のブラウスを引き裂いた。
万里子は身じろぎもしない。全くの無抵抗だ。それをいいことに、首筋から胸元まで唇でなぞり、遠慮なしに赤い刻印をつけて回った。
「……めて、たすけて」
だがそのとき、興奮した卓巳の耳に、震える万里子の声が聞こえた。
「お、ねがい……やめて……たすけて。なぐらないで、おねがい。いう、とおりにします……ころさないで」
それはあまりに小さく、消え入りそうなか細い声。
慌てて顔を見ると、怯えた虚ろな目は中空を見据え、万里子の全身が小刻みに震えていた。