愛を教えて
「ああ、僕も思わなかった。今も、君をどんなふうに脱がそうかって、エッチな想像でいっぱいだ」


言うなり、万里子に軽くキスした。


「卓巳さん! ここはお部屋じゃありません。まだ玄関ですよ。酔ってらっしゃるの?」

「人前ではしない約束だ。誰もいないだろう? 君に酔ってる、もうメロメロだ」


卓巳は万里子を抱き締め、今度は奪うように強く口づけた。

ふたりが抱き合う、ちょうど正面にクリスマスツリーが置かれていた。見下ろす白亜の天使様も視線のやり場に困っている。


「卓巳さん、ちょっと、ちょっと……待って」


卓巳はこともあろうに、キスしながら万里子のパジャマをたくし上げた。そして、裾から手を差し込んできたのだ。
彼の手は素肌を伝い、胸に辿り着く。冷たい指が胸の頂に触れ、万里子は寒さではなく身体が震えた。


「もっと……君の身体に触れたい。キスしたいよ……君が欲しい」


キスの合間に喘ぐように言われ、万里子もおかしくなりそうだ。


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