愛を教えて
夜になり、藤原邸の食堂はこれまでになく賑やかになる。
皐月はもちろん、万里子が誘うと和子と孝司も姿を見せ、使用人たちも加わってクリスマスパーティが盛大に行われていた。
敦と尚子は不在。静香も誘ったが鼻で笑われ、外出してしまう。
太一郎はまんざらでもない様子だったが……さすがに顔は出せなかったらしい。部屋に引きこもったままだった。
玄関にあった巨大なツリーは、男性陣が正面の大扉より中に運び込んでくれた。
あちこちに付けられたクリスマスの飾りは、まるでおとぎの国に迷い込んだかのような可愛らしさだ。
すべて、万里子の手作りだった。
「来年は食堂専用のツリーを飾りましょう! みんなのご家族やお友だちも呼んで、もっと早くパーティの計画をしましょうね」
万里子は嬉しそうに提案する。
そんな万里子に、皐月は実の孫に向けるようなまなざしを向けた。
「ええ、ええ。それは楽しそうだこと。孝司さんもガールフレンドくらい連れていらっしゃいな。皆さんもね。万里子さんのお父様も呼んで……ああ、でもそのころには、赤ちゃんが生まれているかもしれないわね」
皐月はもちろん、万里子が誘うと和子と孝司も姿を見せ、使用人たちも加わってクリスマスパーティが盛大に行われていた。
敦と尚子は不在。静香も誘ったが鼻で笑われ、外出してしまう。
太一郎はまんざらでもない様子だったが……さすがに顔は出せなかったらしい。部屋に引きこもったままだった。
玄関にあった巨大なツリーは、男性陣が正面の大扉より中に運び込んでくれた。
あちこちに付けられたクリスマスの飾りは、まるでおとぎの国に迷い込んだかのような可愛らしさだ。
すべて、万里子の手作りだった。
「来年は食堂専用のツリーを飾りましょう! みんなのご家族やお友だちも呼んで、もっと早くパーティの計画をしましょうね」
万里子は嬉しそうに提案する。
そんな万里子に、皐月は実の孫に向けるようなまなざしを向けた。
「ええ、ええ。それは楽しそうだこと。孝司さんもガールフレンドくらい連れていらっしゃいな。皆さんもね。万里子さんのお父様も呼んで……ああ、でもそのころには、赤ちゃんが生まれているかもしれないわね」