愛を教えて
金の話になり、あずさはわずかだが勢いを取り戻した。
「退職金よ。それとも、あたしを恐喝してるの? 社長秘書さん」
にわかに優位に立とうとしたあずさを、宗は一笑に付す。
「おいおい、そんなはした金、俺が欲しがると思ってるのか?」
「だったら何よっ!」
「万里子が写った写真のデータを渡せ。あと、そうだな君と太一郎の写ったヤツも使えそうだ」
あずさは微妙な表情だ。
「万里子は社長にも太一郎にも使える。それに、次期社長のセックススキャンダルは、証拠つきで持ってるほうが有利だ。それには、太一郎と寝てない雪音じゃ役に立たないからな。俺は藤原の人間じゃないが……今はおそらく、一番金の近くにいる」
宗は隠すことなく、視線をあずさの胸元に注ぐ。
女を裸にして舐めるような雄の目だ。
トップが替われば、雪音よりあずさのほうが役に立つ。宗の言葉はあずさの優越感をくすぐった。
「退職金よ。それとも、あたしを恐喝してるの? 社長秘書さん」
にわかに優位に立とうとしたあずさを、宗は一笑に付す。
「おいおい、そんなはした金、俺が欲しがると思ってるのか?」
「だったら何よっ!」
「万里子が写った写真のデータを渡せ。あと、そうだな君と太一郎の写ったヤツも使えそうだ」
あずさは微妙な表情だ。
「万里子は社長にも太一郎にも使える。それに、次期社長のセックススキャンダルは、証拠つきで持ってるほうが有利だ。それには、太一郎と寝てない雪音じゃ役に立たないからな。俺は藤原の人間じゃないが……今はおそらく、一番金の近くにいる」
宗は隠すことなく、視線をあずさの胸元に注ぐ。
女を裸にして舐めるような雄の目だ。
トップが替われば、雪音よりあずさのほうが役に立つ。宗の言葉はあずさの優越感をくすぐった。