愛を教えて
万里子から、好きにしていいと言われて、卓巳は困惑していた。

そんなとき、彼女の反応を知り、それは新鮮な驚きだった。


これまでは、自分ひとりが悦んでいるのだとばかり思っていた。だが、白いレースの下に隠された場所が、これほどまで卓巳の愛撫に応えてくれていたとは……。

卓巳は思わず、万里子を困らせるような質問をしてしまう。


「万里子、ひょっとして、感じてくれてるのか?」

「そ、それは……そんなこと」


その答えは卓巳が触れる部分が教えてくれた。

優しく、全体の形を覚えるかのように指を這わせ続ける。そして往復するうちに、決まったところで万里子の息が荒くなることに気づく。その都度、彼女の太腿に強い力が加わった。


「ま、万里子、手首が締まるんだが」

「ごめん……なさい」


蚊の鳴くような声で謝るが、その力はかなり強い。本気で嫌がっているのではないか、と不安になる。

だが、そうではない証拠に、万里子は卓巳に抱きついてきた。卓巳が探り当てた場所をなぞる度、万里子は必死で声を押し殺そうとする。

自然に零れるかすかな声と吐息が、卓巳を心酔させた。


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