愛を教えて
聞きたいことや話したいことはたくさんある。
だが、万里子はクローゼットに片づけた分から新品のものを取り出し、ウォッシュルームの奥にあるシャワースペースに着替えを持って行った。
バスタブのあるシャワースペースとウォッシュルームの間にあるのは透明なガラスだけ。バスタブが丸見えで、万里子にすれば非常に恥ずかしい。
なるべくシャワースペースを見ないように、ここに置きます、と声をかける。そのとき、ガラスのドアを開け、卓巳が出てきた。
(卓巳さん、早過ぎます!)
卓巳のお風呂タイムは本当に早い。のんびりバスタブに浸かることもなく上がってくる。日本でも同じなので、どうやら忙しい彼の癖になっているようだ。
万里子は、いきなり全裸の卓巳と向き合う形になってしまい、目のやり場に困ってしまう。
「僕の身体は見るのもいやかな? 見劣りしないように鍛えているつもりなんだけどね」
卓巳は別段隠す素振りもない。
だが、どこか寂しげな声に万里子は慌てて言った。
「そんなこと……情けなくなんかありません! とっても素敵でした。あの、力強くて、とても、いえ、その……気持ちよかっ……あ、いえ、私」
卓巳との夜がいかに素晴らしかったか、言葉にしようとすればするほど万里子は支離滅裂になる。
「私、本当に嬉しくて」
だが、万里子はクローゼットに片づけた分から新品のものを取り出し、ウォッシュルームの奥にあるシャワースペースに着替えを持って行った。
バスタブのあるシャワースペースとウォッシュルームの間にあるのは透明なガラスだけ。バスタブが丸見えで、万里子にすれば非常に恥ずかしい。
なるべくシャワースペースを見ないように、ここに置きます、と声をかける。そのとき、ガラスのドアを開け、卓巳が出てきた。
(卓巳さん、早過ぎます!)
卓巳のお風呂タイムは本当に早い。のんびりバスタブに浸かることもなく上がってくる。日本でも同じなので、どうやら忙しい彼の癖になっているようだ。
万里子は、いきなり全裸の卓巳と向き合う形になってしまい、目のやり場に困ってしまう。
「僕の身体は見るのもいやかな? 見劣りしないように鍛えているつもりなんだけどね」
卓巳は別段隠す素振りもない。
だが、どこか寂しげな声に万里子は慌てて言った。
「そんなこと……情けなくなんかありません! とっても素敵でした。あの、力強くて、とても、いえ、その……気持ちよかっ……あ、いえ、私」
卓巳との夜がいかに素晴らしかったか、言葉にしようとすればするほど万里子は支離滅裂になる。
「私、本当に嬉しくて」