愛を教えて
ライカーは万里子をベッドに横たえた。

決して乱暴な真似はせず、丁寧に万里子の服を脱がせる。そして、自らも上半身裸になり、ライカーは自分の胸に万里子の手を当てた。


『わかるだろう? 私の心臓は君の素晴らしい身体に興奮している』


確かに、彼の心臓はトクントクンと早鐘を打っていた。ライカーはそのまま、特別なものを扱うように、万里子に触れる。


『素敵だ。マリコ、君はすべてが美しい』

 
(やっと宝物を手に入れた。タクミから私のものになったんだ!)

 
ライカーの指によって、徐々に万里子の呼吸は速くなり、身体も熱くなる……はずだった。


だが、ライカーの思惑に反して、万里子の身体は冷え冷えとしていた。一切の抵抗はなく、涙も見せず、まるで人形だ。彼は万里子の瞳を覗き込む。そこにはなんの感情も映ってはいなかった。


『マリコ、もっと心を解き放つんだ。お願いだから、私を受け入れてくれ!』


ライカーは懇願するように万里子の肌に頬をすり寄せた。祈るような気持ちで許しを請う。

しかし、彼はこのとき、万里子の全身に鳥肌が立っているのに気がついた。
 

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