ガルドラ龍神伝―闇龍編―
兵士はちょっと待っていて下さい、と言って玉座の間らしき部屋の扉を開け、誰かと話をするために中に入る。
「お待たせ致しました、リタ殿。大公殿下があなた達と、お話がしたいそうです」
半ば強引に引っ張られるように、三人は兵士の後について玉座の間に入った。
その部屋の二つの玉座には、リタ達と同じように龍の姿をした男性の女性の魔族達が座っている。
「ようこそ、我が公国へ。私はルース。この国の大公だ。
そしてこちらが、我が后のアルトナ」
氷龍大公ルースは簡単な自己紹介を済ませ、本題に入る。
「君はリタ姫と言ったかね?
君はなぜ、ガルドラを冒険しているのだ?
この魔界は今、十属性の龍一族と魔道族による争いが絶えない状況にあるはずだが」
「はい、そこは承知の上です。
実は私達、伝説の龍神達の力を受け継ぐ≪新たな龍戦士≫を捜して旅をしているのです。
その途中で、≪闇龍アルエス≫という龍が何者なのかを探るというのが、もう一つの目的です」
リタの話を聴きながら、ルース大公は彼女達に頼み事をした。
「実はこの城の地下には、神殿があるのだが……。
一ヶ月前から、息子のアイルがその神殿に行ったきり、戻って来ないのだ。
アイルはおっちょこちょいだから、アルトナも娘のフラッペも心配している(もちろん、私もだが)。
君達には、息子の捜索を依頼したい。
引き受けてくれるかね?」
ルース大公は金色に光る目で真剣にリタ達を見ながら、頼んだ。
リタは引き受けようかどうか、迷っていた。
が、どちらにしても、氷龍神ガトラの神殿には行く予定にしている。
(私としては、ヨゼフを外しての冒険は極力避けたかった。
でも、彼が風邪引きなら、この城で看病してもらうしかない)
リタは条件付きではあったが、公子を捜すという任務を引き受けることに決めた。
「大公殿下、私はその任務を引き受けます。ただし、条件があります」
「ほう、どういう条件だね?」
「私とナンシーが神殿を冒険している間、ヨゼフを看病して頂きたいのです。
彼は風邪を引いていて、歩くのもやっとなのです」
リタは必死に土下座をして、ルース大公とアルトナ公妃に頼み込む。
「お待たせ致しました、リタ殿。大公殿下があなた達と、お話がしたいそうです」
半ば強引に引っ張られるように、三人は兵士の後について玉座の間に入った。
その部屋の二つの玉座には、リタ達と同じように龍の姿をした男性の女性の魔族達が座っている。
「ようこそ、我が公国へ。私はルース。この国の大公だ。
そしてこちらが、我が后のアルトナ」
氷龍大公ルースは簡単な自己紹介を済ませ、本題に入る。
「君はリタ姫と言ったかね?
君はなぜ、ガルドラを冒険しているのだ?
この魔界は今、十属性の龍一族と魔道族による争いが絶えない状況にあるはずだが」
「はい、そこは承知の上です。
実は私達、伝説の龍神達の力を受け継ぐ≪新たな龍戦士≫を捜して旅をしているのです。
その途中で、≪闇龍アルエス≫という龍が何者なのかを探るというのが、もう一つの目的です」
リタの話を聴きながら、ルース大公は彼女達に頼み事をした。
「実はこの城の地下には、神殿があるのだが……。
一ヶ月前から、息子のアイルがその神殿に行ったきり、戻って来ないのだ。
アイルはおっちょこちょいだから、アルトナも娘のフラッペも心配している(もちろん、私もだが)。
君達には、息子の捜索を依頼したい。
引き受けてくれるかね?」
ルース大公は金色に光る目で真剣にリタ達を見ながら、頼んだ。
リタは引き受けようかどうか、迷っていた。
が、どちらにしても、氷龍神ガトラの神殿には行く予定にしている。
(私としては、ヨゼフを外しての冒険は極力避けたかった。
でも、彼が風邪引きなら、この城で看病してもらうしかない)
リタは条件付きではあったが、公子を捜すという任務を引き受けることに決めた。
「大公殿下、私はその任務を引き受けます。ただし、条件があります」
「ほう、どういう条件だね?」
「私とナンシーが神殿を冒険している間、ヨゼフを看病して頂きたいのです。
彼は風邪を引いていて、歩くのもやっとなのです」
リタは必死に土下座をして、ルース大公とアルトナ公妃に頼み込む。