ガルドラ龍神伝―闇龍編―
(ああなると、私達であってさえ彼を止めることができない。
だけどいつかは、メアリーが私達に協力するということを、知らせておかなきゃ。
そうしないと、ヨゼフが彼女と衝突してしまう)
ギルネスへの道を歩きながら、リタはそのようなことを考えていた。
考え事が多いリタのことを気遣ってか、ナンシーが彼女に声をかける。
「ねぇ……」
「何だい?」
「『何だい?』って……。
あなたはここのところ、考え事ばかりよ。
何か悩みがあるなら、私が相談に乗るわよ」
二人の会話に、ヨゼフが入ってきた。
「ナンシーの言う通りだよ、リタ。
一人で抱え込むなよ。
僕達は友達なんだからさ」
ヨゼフに言われ、ふと、リタはあることを思い出す。
旅立ちの前夜に、何かあればヨゼフ達に相談すると誓ったではないか。
リタは、自分がだんだんと一人で抱え込むようになっていることに気づいた。
彼女は話をヨゼフに振る。
「ヨゼフ、君に話しておきたいことがある」
「え? 僕に話しておきたいこと?」
リタは、ヨゼフが風邪で寝込んでいる間に起きた出来事について、詳細を話す。
彼はリタの話を聴いているようで、ふむふむと頷いている。
「なるほど。
じゃあ、キアが放つ闇のオーラの正体がわかるようになるには、少し時間を要するってことだね?」
「まあ……。そういうこと」
ヨゼフは勘違いや早とちりが多いから、もう少し丁寧に説明するべきだった、とリタは後々思った。
三人が話しているうちに、ギルネスに着いた。
この街はアヌテラほどではないけれど、都会並みに広い場所である。
また、この街にはもう一つ特徴がある。
岩龍族の魔族がたくさん暮らしているというだけあって、地面が凸凹しているのだ。
とりわけこの街は、岩龍族が住むのに適した環境を備え持っていると言えよう。
だけどいつかは、メアリーが私達に協力するということを、知らせておかなきゃ。
そうしないと、ヨゼフが彼女と衝突してしまう)
ギルネスへの道を歩きながら、リタはそのようなことを考えていた。
考え事が多いリタのことを気遣ってか、ナンシーが彼女に声をかける。
「ねぇ……」
「何だい?」
「『何だい?』って……。
あなたはここのところ、考え事ばかりよ。
何か悩みがあるなら、私が相談に乗るわよ」
二人の会話に、ヨゼフが入ってきた。
「ナンシーの言う通りだよ、リタ。
一人で抱え込むなよ。
僕達は友達なんだからさ」
ヨゼフに言われ、ふと、リタはあることを思い出す。
旅立ちの前夜に、何かあればヨゼフ達に相談すると誓ったではないか。
リタは、自分がだんだんと一人で抱え込むようになっていることに気づいた。
彼女は話をヨゼフに振る。
「ヨゼフ、君に話しておきたいことがある」
「え? 僕に話しておきたいこと?」
リタは、ヨゼフが風邪で寝込んでいる間に起きた出来事について、詳細を話す。
彼はリタの話を聴いているようで、ふむふむと頷いている。
「なるほど。
じゃあ、キアが放つ闇のオーラの正体がわかるようになるには、少し時間を要するってことだね?」
「まあ……。そういうこと」
ヨゼフは勘違いや早とちりが多いから、もう少し丁寧に説明するべきだった、とリタは後々思った。
三人が話しているうちに、ギルネスに着いた。
この街はアヌテラほどではないけれど、都会並みに広い場所である。
また、この街にはもう一つ特徴がある。
岩龍族の魔族がたくさん暮らしているというだけあって、地面が凸凹しているのだ。
とりわけこの街は、岩龍族が住むのに適した環境を備え持っていると言えよう。