ガルドラ龍神伝―闇龍編―
太古の昔、この魔界には邪悪なる龍≪闇龍アルエス≫が、十種族の龍魔族や魔道族を、酷く苦しめていた。
魔界中の治安は徐々に悪化し、次第に彼らの仲も悪くなっていった。
そんななか、魔道族を纏める立場であり領主でもある≪アロンデス≫という男性こそが、闇龍を操っているのではないかとさえ言う者も現れた。
その意見には、初代砂龍王ラドダンを始め、龍魔族全員が納得する。
彼らは闇龍アルエスを魔界のどこかにある黒き塔に封じるため、十種族の代表者達を集めた。
その代表者達の名は――
砂龍族のデュラック、水龍族のアークレイ、火龍族のバイル、葉龍族のルナ、氷龍族のガトラ、岩龍族のシトラル、風龍族のルニス、華龍族のセルラン、雷龍族のハンス、そして金龍族のレグルスである。
彼らは闇龍封印のために特別に誂えてもらった武器を手に、黒き塔に向かった。
ラドダン王は自分の息子でもあるデュラックに、命懸けの戦いを強いてしまったことに、少なからず後悔する。
だが、戦士達は誰一人悔いることもなく、闇龍と戦った。
魔道族の城の奥にある台座から、闇龍が潜むと言われる≪闇龍の洞穴≫という場所への入り口が見つかる。
十人は洞穴に着くと、武器を構え、いつでも戦えるようにした。
圧迫されそうな程の強力な闇の力を持ち、魔界の支配を目論んだ闇龍だったが、十人の力の前には及ばなかった。
十人は力を合わせ、闇龍を魔封石に封じ込め、魔界のとある城の地下室に閉じ込めた。
だが、間もなくして、十人は息を引き取ってしまった。
それはまるで、アルエスに魔族の命を吸い取る能力があるかのように。――
城の中から搬送された十人の戦士達の遺体は、まるで眠っているようだった。
王子の一人が亡くなった悲しみのあまり、ラドダン王は前から疑っていたアロンデス領主を南端の無人島に追放した。
そして、神のように十人の戦士達を拝むため、ラドダン王は龍魔族達のそれぞれの住処に、神殿を造る。
その祭壇に、彼らが使っていた武器を飾ると、それは意志があるかのように光り始めた。
以後、十人の戦士達のことを≪龍神≫と呼び、武器が神秘的な光を放ったことから、その武器を≪セイント・ウェポン≫と呼ぶようになった。
戦士達がこの魔界から消えた後、ラドダン王を始め、各種族の族長及び王は、後継者達に未来を託し、自ら命を絶った。――
魔界中の治安は徐々に悪化し、次第に彼らの仲も悪くなっていった。
そんななか、魔道族を纏める立場であり領主でもある≪アロンデス≫という男性こそが、闇龍を操っているのではないかとさえ言う者も現れた。
その意見には、初代砂龍王ラドダンを始め、龍魔族全員が納得する。
彼らは闇龍アルエスを魔界のどこかにある黒き塔に封じるため、十種族の代表者達を集めた。
その代表者達の名は――
砂龍族のデュラック、水龍族のアークレイ、火龍族のバイル、葉龍族のルナ、氷龍族のガトラ、岩龍族のシトラル、風龍族のルニス、華龍族のセルラン、雷龍族のハンス、そして金龍族のレグルスである。
彼らは闇龍封印のために特別に誂えてもらった武器を手に、黒き塔に向かった。
ラドダン王は自分の息子でもあるデュラックに、命懸けの戦いを強いてしまったことに、少なからず後悔する。
だが、戦士達は誰一人悔いることもなく、闇龍と戦った。
魔道族の城の奥にある台座から、闇龍が潜むと言われる≪闇龍の洞穴≫という場所への入り口が見つかる。
十人は洞穴に着くと、武器を構え、いつでも戦えるようにした。
圧迫されそうな程の強力な闇の力を持ち、魔界の支配を目論んだ闇龍だったが、十人の力の前には及ばなかった。
十人は力を合わせ、闇龍を魔封石に封じ込め、魔界のとある城の地下室に閉じ込めた。
だが、間もなくして、十人は息を引き取ってしまった。
それはまるで、アルエスに魔族の命を吸い取る能力があるかのように。――
城の中から搬送された十人の戦士達の遺体は、まるで眠っているようだった。
王子の一人が亡くなった悲しみのあまり、ラドダン王は前から疑っていたアロンデス領主を南端の無人島に追放した。
そして、神のように十人の戦士達を拝むため、ラドダン王は龍魔族達のそれぞれの住処に、神殿を造る。
その祭壇に、彼らが使っていた武器を飾ると、それは意志があるかのように光り始めた。
以後、十人の戦士達のことを≪龍神≫と呼び、武器が神秘的な光を放ったことから、その武器を≪セイント・ウェポン≫と呼ぶようになった。
戦士達がこの魔界から消えた後、ラドダン王を始め、各種族の族長及び王は、後継者達に未来を託し、自ら命を絶った。――