ガルドラ龍神伝―闇龍編―
「ここからは、一人ずつで行動して探るというのは、どうかな?」


幾つもある出入り口を見て、ヨゼフが提案した。


(確かに、この出入り口の数から考えれば、ヨゼフの提案通りにするのが良さそう)


リタはヨゼフの意見に同意すると言いたげに、静かに頷く。


続いて、他の二人も頷いた。


こうして、四人は別々に行動することになった。


リタは、そのまま正面の入り口に入った。


(まるで、≪惑わしの神殿≫だな。


幾つも入り口をつけるほどのものなのかな?)


きっと、千五百年前の雷龍族族長デリアムが考えたことだろう、とリタは思った。


どのような危険が私達を待っているとしても、進むしかない。


リタは、勇気を持って、神殿の奥を目指す。
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