ガルドラ龍神伝―闇龍編―
続いてヨゼフやナンシーも、口々にリタを励ます。
(ヨゼフ、ナンシー、ペレデイス……。
良いの? こんな私が、君達の側にいても……)
気弱になったが、リタは自分に言い聞かせ、すぐに立ち上がる。
「そうだね。
悪人の言うことを、真に受ける必要はないんだ。
ヨゼフやナンシーの家族を殺害した魔道領主の部下なんかの言うことを、信じるもんか!」
リタは、拳を強く握る。
先程まで眉をひそめていたが、今の彼女の目は、父王よりも希望に満ちた眼差しに変わっていく。
その眼差しに怯んだのか、バティカルは足早に神殿から去って行った。
リタは再び腕と武器についた血液を拭き取り、武器をしまう。
戦いが終わると、リタは地面に膝をつく。
「久々の激闘だったよ」
リタは呟くように言った。
他の三人がリタの側に駆け寄り、彼女を支えるように両腕を持ち上げる。
「大丈夫か、リタ?」
心配して、ヨゼフが聞いた。
「ありがとう、大丈夫さ」
そう言ってリタは強がってみたものの、くらくらしていて、ゆっくり歩かないと危ない状態になっている。
リタはヨゼフとナンシーに支えてもらいながら、雷龍神像の前でペレデイスと一緒に軽くお辞儀をする。
すると、前と同じように、石像の真下にある黄色い水晶玉が光り、雷龍神ハンスらしき声が聞こえた。
『やあ。やっと来てくれたね、ペレデイス』
雷龍神ハンスは、ペレデイスだけに語りかけるように言った。
(やっと来てくれた?
雷龍神は前々から、俺達がここに来ることを知ってたってこと?)
雷龍神は彼の気持ちを悟らずに、そのまま話を続ける。
『ペレデイス、君の日常はいつも見守ってるよ。
君が美術家の子として生を受けたこととかもね。
もちろん君だけじゃなく、リタ姫達の活躍も見守ってるよ。
デュラックと一緒にね』
雷龍神は穏やかな口調で、自分が今まで見守ってきたことの内容を具体的に話す。
四人とも真剣に、彼の話に耳を傾けている。
(ヨゼフ、ナンシー、ペレデイス……。
良いの? こんな私が、君達の側にいても……)
気弱になったが、リタは自分に言い聞かせ、すぐに立ち上がる。
「そうだね。
悪人の言うことを、真に受ける必要はないんだ。
ヨゼフやナンシーの家族を殺害した魔道領主の部下なんかの言うことを、信じるもんか!」
リタは、拳を強く握る。
先程まで眉をひそめていたが、今の彼女の目は、父王よりも希望に満ちた眼差しに変わっていく。
その眼差しに怯んだのか、バティカルは足早に神殿から去って行った。
リタは再び腕と武器についた血液を拭き取り、武器をしまう。
戦いが終わると、リタは地面に膝をつく。
「久々の激闘だったよ」
リタは呟くように言った。
他の三人がリタの側に駆け寄り、彼女を支えるように両腕を持ち上げる。
「大丈夫か、リタ?」
心配して、ヨゼフが聞いた。
「ありがとう、大丈夫さ」
そう言ってリタは強がってみたものの、くらくらしていて、ゆっくり歩かないと危ない状態になっている。
リタはヨゼフとナンシーに支えてもらいながら、雷龍神像の前でペレデイスと一緒に軽くお辞儀をする。
すると、前と同じように、石像の真下にある黄色い水晶玉が光り、雷龍神ハンスらしき声が聞こえた。
『やあ。やっと来てくれたね、ペレデイス』
雷龍神ハンスは、ペレデイスだけに語りかけるように言った。
(やっと来てくれた?
雷龍神は前々から、俺達がここに来ることを知ってたってこと?)
雷龍神は彼の気持ちを悟らずに、そのまま話を続ける。
『ペレデイス、君の日常はいつも見守ってるよ。
君が美術家の子として生を受けたこととかもね。
もちろん君だけじゃなく、リタ姫達の活躍も見守ってるよ。
デュラックと一緒にね』
雷龍神は穏やかな口調で、自分が今まで見守ってきたことの内容を具体的に話す。
四人とも真剣に、彼の話に耳を傾けている。