ガルドラ龍神伝―闇龍編―
4
息切れを起こしながらも、三人はランディー王の寝室まで走る。
リタは、門番達に薬仙人掌を手に入れたと報告した。
門番に扉を開けてもらい、三人は寝室に入る。
彼女達が帰るまでに、ランディー王の容態が急変することがなかったかのように、部屋にいる魔族達は皆、落ち着いた表情をしている。
待ちくたびれたという顔をして、医師が薬仙人掌を求める。
リタはバッグから薬仙人掌を取り出し、医師に渡した。
「殿下、よく頑張りましたね。
これは確かに、薬仙人掌です。
早速、解毒剤を作ります。
少々、お待ち下さい」
薬仙人掌が本物であることを確認した医師は、解毒剤を作るため、城の台所に向かった。
それから数分後、薬を作り終えた医師が、王の寝室に戻ってきた。
だが、部屋中に、異常なまでに臭い匂いが戦士達や兵士達の鼻を刺す。
(く、臭い。鼻が痛い。
でも、これも王様の命を救うためだ。
我慢しよう)
ヨゼフを始め、城にいる魔族全員が鼻を押さえつつも、涙目になっている。
医師が薬仙人掌の成分から作った解毒剤を注射器に入れたり、ランディー王の左手首付近をゴムで絞めたりして、投薬の準備をした。
手首付近を消毒し、注射器の空気を抜き、いよいよ王の体に解毒剤が投与される。
それから一分経った頃、薬が効いたのか、王が目を覚ました。
それを見たリタ達の顔は、涙で溢れた。
「リタか……。
兵士達やお前だけでなく、他の龍族の民にも心配をかけてしまうとは。
私も、まだまだだな」
目を覚まして早々、ランディー王は半ば意地を張るように言った。
(リタ、ヨゼフ、ナンシー。
お前達の勇気ある行動のおかげで、助かった。
本当に、感謝するぞ)
言葉にはしなかったが、ランディー王は微笑み、リタ達に感謝した。
その時、寝室の前から二人分の漏れた。
「トルード侯爵にルトワンヌ姫様。
わざわざログテル砂漠からお越し頂き、誠にありがとうございます。
陛下も、お喜びになられるでしょう」
門番の一人が、二人の魔族が寝室に入るのを許可する。
息切れを起こしながらも、三人はランディー王の寝室まで走る。
リタは、門番達に薬仙人掌を手に入れたと報告した。
門番に扉を開けてもらい、三人は寝室に入る。
彼女達が帰るまでに、ランディー王の容態が急変することがなかったかのように、部屋にいる魔族達は皆、落ち着いた表情をしている。
待ちくたびれたという顔をして、医師が薬仙人掌を求める。
リタはバッグから薬仙人掌を取り出し、医師に渡した。
「殿下、よく頑張りましたね。
これは確かに、薬仙人掌です。
早速、解毒剤を作ります。
少々、お待ち下さい」
薬仙人掌が本物であることを確認した医師は、解毒剤を作るため、城の台所に向かった。
それから数分後、薬を作り終えた医師が、王の寝室に戻ってきた。
だが、部屋中に、異常なまでに臭い匂いが戦士達や兵士達の鼻を刺す。
(く、臭い。鼻が痛い。
でも、これも王様の命を救うためだ。
我慢しよう)
ヨゼフを始め、城にいる魔族全員が鼻を押さえつつも、涙目になっている。
医師が薬仙人掌の成分から作った解毒剤を注射器に入れたり、ランディー王の左手首付近をゴムで絞めたりして、投薬の準備をした。
手首付近を消毒し、注射器の空気を抜き、いよいよ王の体に解毒剤が投与される。
それから一分経った頃、薬が効いたのか、王が目を覚ました。
それを見たリタ達の顔は、涙で溢れた。
「リタか……。
兵士達やお前だけでなく、他の龍族の民にも心配をかけてしまうとは。
私も、まだまだだな」
目を覚まして早々、ランディー王は半ば意地を張るように言った。
(リタ、ヨゼフ、ナンシー。
お前達の勇気ある行動のおかげで、助かった。
本当に、感謝するぞ)
言葉にはしなかったが、ランディー王は微笑み、リタ達に感謝した。
その時、寝室の前から二人分の漏れた。
「トルード侯爵にルトワンヌ姫様。
わざわざログテル砂漠からお越し頂き、誠にありがとうございます。
陛下も、お喜びになられるでしょう」
門番の一人が、二人の魔族が寝室に入るのを許可する。