ガルドラ龍神伝―闇龍編―
自分が過去に聞いた話の記憶を頼りに、ナンシーは三色の宝石のことを話した。
「なるほど。その話が本当なら、ヨゼフのペンダントこそが、遺跡の鍵の一つなのかもしれない」
リタを始め、他の戦士達も、ナンシーの話に納得している。
十人で一斉にケーキを食べようとした時、今度はリタの鞄やナンシーの首元から、先程の宝石と似たような光が見えた。
(まさか、父上から餞別として頂いた、あの宝石が?)
そう思ってリタは鞄から、白く輝くダイヤモンドを取り出す。
ナンシーは死別した両親の形見であるペンダントを首元から引き抜き、みんなに見せた。
「もしかして、そのダイヤモンドは……」
ナンシーの言葉に、リタは頷く。
「そう、フィブラスから旅立つ時に、父上から餞別として頂いた宝石さ。
『本来それは、王位継承者が持つべき物だ』って言ってたよ」
リタが話している間にも、ダイヤモンドの輝きは途絶えなかった。
それはまるで、≪流砂のダイヤモンド≫とでも呼ばれているかのように、リタを正式な所有者と認めていた。
「≪流砂のダイヤモンド≫に≪雫のサファイア≫、そして≪業火のルビー≫……。
これで、闇龍の肉体がある≪アウン・ファレル≫への道が開けるんだね」
リタは自分達の役目を一つ一つ噛みしめながら、言った。
十人がまだ話を終えていない時に、トルード侯爵が部屋に入ってきた。
ヨゼフ達は侯爵に対し、頭を下げる。
彼は顔を赤らめて、咳払いをした。
「これ、戦士達よ。
そんな風に振る舞われると、照れるではないか。
それに、私は兄ほどの権力は持っていない」
侯爵の顔は、真っ赤になっていた。
リタは自分が起きた時に言いかけたことを、叔父に話す。
侯爵は納得しているのか、口を開く。
「リタ姫、あなたは明日か明後日にでも、このログテルを出発するのだな?」
トルード侯爵は、確認するように訪ねた。
リタは首を縦に振って答えた。
「はい。魔道族のことも気になりますし、この旅を通して、気づいた点が二つありますから」
リタは、自分が気づいたことを含め、戦士達全員に話す。
「なるほど。その話が本当なら、ヨゼフのペンダントこそが、遺跡の鍵の一つなのかもしれない」
リタを始め、他の戦士達も、ナンシーの話に納得している。
十人で一斉にケーキを食べようとした時、今度はリタの鞄やナンシーの首元から、先程の宝石と似たような光が見えた。
(まさか、父上から餞別として頂いた、あの宝石が?)
そう思ってリタは鞄から、白く輝くダイヤモンドを取り出す。
ナンシーは死別した両親の形見であるペンダントを首元から引き抜き、みんなに見せた。
「もしかして、そのダイヤモンドは……」
ナンシーの言葉に、リタは頷く。
「そう、フィブラスから旅立つ時に、父上から餞別として頂いた宝石さ。
『本来それは、王位継承者が持つべき物だ』って言ってたよ」
リタが話している間にも、ダイヤモンドの輝きは途絶えなかった。
それはまるで、≪流砂のダイヤモンド≫とでも呼ばれているかのように、リタを正式な所有者と認めていた。
「≪流砂のダイヤモンド≫に≪雫のサファイア≫、そして≪業火のルビー≫……。
これで、闇龍の肉体がある≪アウン・ファレル≫への道が開けるんだね」
リタは自分達の役目を一つ一つ噛みしめながら、言った。
十人がまだ話を終えていない時に、トルード侯爵が部屋に入ってきた。
ヨゼフ達は侯爵に対し、頭を下げる。
彼は顔を赤らめて、咳払いをした。
「これ、戦士達よ。
そんな風に振る舞われると、照れるではないか。
それに、私は兄ほどの権力は持っていない」
侯爵の顔は、真っ赤になっていた。
リタは自分が起きた時に言いかけたことを、叔父に話す。
侯爵は納得しているのか、口を開く。
「リタ姫、あなたは明日か明後日にでも、このログテルを出発するのだな?」
トルード侯爵は、確認するように訪ねた。
リタは首を縦に振って答えた。
「はい。魔道族のことも気になりますし、この旅を通して、気づいた点が二つありますから」
リタは、自分が気づいたことを含め、戦士達全員に話す。