ガルドラ龍神伝―闇龍編―
二人の仕種を見て、ヨゼフは諦めないで頑張ってくれと言いたげに、彼女達の方へ泳いでいく。
その時だった。――
突然、ヨゼフの体が青色の光に包まれる。
これは、リタが実際に砂龍城で経験した現象と同じものだった。
リタは少しだけしか目が開かなかったが、ヨゼフの体の変化だけははっきりと捉えることができた。
(え? ヨゼフが、青い光に包まれてる? もしかして、私が経験したあの現象で、彼も元の姿に戻ろうとしてるのか?)
リタは思った。
やがて光は消え、ヨゼフは息継ぎもしないでリタとナンシーを両脇に抱え、そのまま召喚獣に突進した。
彼の攻撃に驚いたのか、召喚獣は魔力を弱める。
そのおかげで、リタ達は神殿内で起こった大洪水から抜け出すことができた。
ふと、リタはヨゼフの顔が、元の龍魔族らしい顔に戻っていることに、気づく。
「ヨゼフ、顔が元に戻ってる」
「え?」
ヨゼフは慌てて、リタの手鏡を借り、自分の顔を見る。
その手鏡に映っているのは、水色の角や少しだけはねている赤紫色の鬣、真っ青な全身に、薄紫色の目が揃った姿だった。
「どうして、僕の姿が……?」
ヨゼフは、首を傾げる。
(ヨゼフが……彼が、二人目の龍戦士?)
リタは半信半疑だった。
が、ヨゼフが手にしている武器は、魔道族の職人が造った槍ではないのは確かだった。
彼が手にしている槍は、先程私が七メートル斜め下から眺めていた物だ、とリタは思った。
ヨゼフは自分の姿を確認した後、もう一度水系魔道師と召喚獣の方を向く。
「水系魔道師リゲリオン。今、僕は猛烈に怒ってる。お前はこの神殿を荒らし、僕の親しき友二人を、そして僕自身を理由もなしに襲った。そんなお前を、僕は絶対に許さない!」
ヨゼフは、水系魔道師に怒りをぶつけるかのように、槍先を召喚獣に向ける。
その時だった。――
突然、ヨゼフの体が青色の光に包まれる。
これは、リタが実際に砂龍城で経験した現象と同じものだった。
リタは少しだけしか目が開かなかったが、ヨゼフの体の変化だけははっきりと捉えることができた。
(え? ヨゼフが、青い光に包まれてる? もしかして、私が経験したあの現象で、彼も元の姿に戻ろうとしてるのか?)
リタは思った。
やがて光は消え、ヨゼフは息継ぎもしないでリタとナンシーを両脇に抱え、そのまま召喚獣に突進した。
彼の攻撃に驚いたのか、召喚獣は魔力を弱める。
そのおかげで、リタ達は神殿内で起こった大洪水から抜け出すことができた。
ふと、リタはヨゼフの顔が、元の龍魔族らしい顔に戻っていることに、気づく。
「ヨゼフ、顔が元に戻ってる」
「え?」
ヨゼフは慌てて、リタの手鏡を借り、自分の顔を見る。
その手鏡に映っているのは、水色の角や少しだけはねている赤紫色の鬣、真っ青な全身に、薄紫色の目が揃った姿だった。
「どうして、僕の姿が……?」
ヨゼフは、首を傾げる。
(ヨゼフが……彼が、二人目の龍戦士?)
リタは半信半疑だった。
が、ヨゼフが手にしている武器は、魔道族の職人が造った槍ではないのは確かだった。
彼が手にしている槍は、先程私が七メートル斜め下から眺めていた物だ、とリタは思った。
ヨゼフは自分の姿を確認した後、もう一度水系魔道師と召喚獣の方を向く。
「水系魔道師リゲリオン。今、僕は猛烈に怒ってる。お前はこの神殿を荒らし、僕の親しき友二人を、そして僕自身を理由もなしに襲った。そんなお前を、僕は絶対に許さない!」
ヨゼフは、水系魔道師に怒りをぶつけるかのように、槍先を召喚獣に向ける。