双子ですけどなにか?【修正終わりました】
【彩花】夏の期待
あたしはいつになく浮かれた気分で、生徒会室に向かう。
期末テストが終わり、結果が出たのは今朝の事。
7月になったばかりの学校は、一瞬で汗ばむほど暑いけど、今日ばかりはその重い空気が軽くなった気がした。
だって、期末テストの結果が、良かったんだもーん!
何と、学年5位!
言うまでもなく、健先輩のおかげだ。
あれからテストまでの2週間、健先輩と一緒に、毎日勉強した。
しかも遅くなった日は、家まで送ってくれたんだ。
何かお礼をしなきゃなぁ……。
とにかく、早く報告しなくっちゃ!
私は生徒会室のドアを開けるなり、ホワイトボードの前にいる健先輩に話しかけた。
「先輩!学年5位、とりました!」
早く知らせたくって、そう言ったのに……健先輩は、周りの役員が、「うわぁ」「すごいねー」何て言う横で。
「そう、良かった」と、薄く笑っただけだった。
「さぁ、皆席について。夏休みの予定表を配ります」
私の期待を裏切って、健先輩は皆に話しかけた。
あれ?もっと、「すごいね!」とか、「えらかったね」(頭ナデナデ付き)とかを期待してたのになぁ。