双子ですけどなにか?【修正終わりました】
言葉の端にトゲを感じてただ謝る事しかできない私に、健先輩は、内緒話をするように顔を近づけた。
「本当にね。僕は翔に彩ちゃんをとられて、悔しかったんだけどな」
「……へっ!?」
「楽しかったなら、翔とつきあえば?」
「め、滅相もない!絶対嫌です!!」
私の声に他のメンバーが振り向くと、健先輩は、いつもの優しい顔で笑った。
「僕は飲み物だけで良いんだけど、彩ちゃんは絶対アイスじゃなきゃ嫌なんだって。困った人だね」
さぁ移動しようと言って、先輩はさっさと男子更衣室に入っていってしまった。
残された私の胸が、ギュウギュウ痛むのを見ないふりをして。
健先輩――?
これはどう、捉えたら良いの?
また意地悪をしてるだけなの?
それとも……。
私は首を振ると、慌ててみんなの後ろを追いかけた。