双子ですけどなにか?【修正終わりました】
ぎく。しまった。
実は先ほど、里美の家で使わなくなった、中古の猫用品を譲ってもらう話をしたんだ。
まだ雨の日のお礼をしてないから、と言われた。
彩花に言えばからかわれるし、邪魔をされるかも知れないから、適当にはぐらかして部屋から追い出した。
俺は不思議そうに見上げるユキに話しかける。
俺の味方は、こいつだけだ。
「ユキ、良かったな。今日からは一緒に寝ようなー」
ユキは涼しくなった部屋でミルクをたいらげ、嬉しそうに鳴いた。
思わず笑顔になってしまうと、ドアの隙間から彩花の声がした。
「キモッ。モテないからって、猫に話しかけてる……」
「うっ……!うっせぇ!!死ね!!」
怒鳴りつけると、ドアの向こうで、けけけっと悪魔の笑い声がした。