双子ですけどなにか?【修正終わりました】
少し目線をずらすと、足下の袋から猫グッズを取り出すたびに、ワンピースの開いた胸から、白いレースがチラチラ見える。
いかん。見るな、俺。ああ、目がいうことを聞かない。
思わず頭を抱えてしまった俺に、優しい声がかかる。
「大丈夫?具合でも悪い?」
「大丈夫だ!全然大丈夫!」
邪念をはらうと、里美はまたにこりと笑った。
「そう?じゃあ、近くに大きなペットショップがあるから、行ってみる?新しくほしいものもあるだろうし」
「おぅ、そうだな」
彼女が何となく楽しそうなのが嬉しくて、思わずうなずいた。
けれど、ペットショップに向かう途中、同じ並びの本屋の前で、一番会いたくないヤツを見つけてしまった。
「げっ……」
彩花だ。ヤツはすぐにこちらに気づいたが、知らないふりをした。
それは、ヤツが連れていた友達の為だと気付いた時には、もう遅かった。