双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「ねえ、彩花ちゃん」
「何?」
「彩花ちゃんは生徒会役員だけど、私の味方だよね?これからも協力してくれるよね?」
美奈子ちゃんはその強い目線で私を射抜く。
……苦手だ。この、反論を許さない高圧的な目。
でも……私は晴人の傷ついた獣のような目の方が、もっと苦手だ。
「出来る事はするけど……誰を選ぶかは、晴人が決める事だから……」
小さな反論に、美奈子ちゃんの強い目が、少しだけ揺らいだ気がした。
そして彼女は、ゆっくり口を開く。
「……もちろん、わかってるよ」
笑ってはいたけれど、いつもの明るさは、そこにはなかった。
「ただいま……」
家の玄関を入ると、ユキがとことこと寄ってきた。
けれど私の顔を見て、がっかりしたように、またくるりとリビングに戻っていく。
きっと、待ってたのは私じゃなかったんだ。
追いかけてリビングに入ると、ユキはソファに座っていたお母さんの横にお座りした。