双子ですけどなにか?【修正終わりました】
里美先輩は鞄からホコリとり用の小さな携帯ブラシを出し、私のスカートを綺麗にしてくれる。
「うちも猫が2匹いるの。白い毛だね。白猫?ミケちゃん?」
「あ……白猫です。うちのじゃなくて、友達の家の……」
とっさに嘘をついちゃった。
もし写メを見せろなんて言われたら、うちにいるのがユキだって、すぐにバレてしまうから。
里美先輩は私の言葉を聞いて、一瞬表情を固くした。
しかしすぐに、いつもの優しい顔に戻った。
「はい、終わり」
そう言って、ブラシを鞄にしまう。
「ありがとうございます……」
私がお礼を言うと、里美先輩はにこりと笑った。
あぁ、この優しい人が恋敵じゃなくて、私の義理のお姉ちゃんになってくれたら良いのに。
そんな都合のいい願い事は、叶わないのかな……。