双子ですけどなにか?【修正終わりました】
晴人の眉毛が、またピクリと動く。
そして、眉間にシワを寄せて呟いた。
「……女は皆、こういうのが嫌なのか?」
「えっ?いや……好きな人もいるだろうけど……」
「……ふぅん……」
低い声でうなるようにして、晴人は黙ってしまった。
あっ。
頭に、昔の景色が蘇る。
あれはまだ、幼稚園の時。
晴人は担任の若い女の先生が好きだった。
先生、僕が大きくなったら、結婚してください。
そんな手紙をせっせと送っていた。
だけど先生は、晴人を特別扱いはしてくれなかった。
今思えば当たり前だけど。
晴人は自分だけに優しくしてもらいたくて、どうすればいいか真剣に悩んでいた。
その時の顔だ。
「あんた、恋してんでしょ!!」
「はぁっ!?」
気づけば叫んでいた。
「ちょっと、夜は静かにしてよ。
隣の奥さんうるさいんだから」
大きな声を出した私達を、お母さんがたしなめる。
私は無理矢理、晴人を二階の自分の部屋に連れていった。