双子ですけどなにか?【修正終わりました】


「心配しなくても、皆ちゃんと見えないように、何か仕込むみたいだよ。あ、そうだ」


何か良いことを思いついたような健先輩の顔に、嫌な予感はますますつのっていく。


「はい……?」

「プールの時いた、背の高い彼。彼の制服なら、良いんじゃない?」

「えぇー!!」


そう来たか!確かに晴人の制服はバカでかいけど。


「はい、決定~♪」

「えぇ!?本当ですか!?」


結局、そのあとお茶をして何時間も話したけど、私の反論は聞き入られなかった。


代わりに好きな映画や音楽の話なんかをして、私の満足感を高め、不満を忘れさせる。


やはりこの人は一枚も二枚も上手だと、私はため息をついた。


文化祭まで、あと1週間。


ミスコンの衣装が決まった私に、里美先輩まで意地悪な笑い方をした。


「ふふふ、私を笑い者にした罰だよー♪」なんて。

< 172 / 429 >

この作品をシェア

pagetop