双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「別に……。その場のノリです」
無愛想に答えると、三井先輩は笑うのをやめた。
そして、声のトーンを落とす。
「気をつけた方がいいよ。間宮は中学の時、そうとう遊んでたから」
「えっ?」
「今は良い子だけど、昔は荒れてたからね」
……そうなんだ……。
そうかもしれない。
あの意地悪な目は、しようと思ってできるものじゃない。
中学の時の晴人の、野獣の目とはまた別のもの。
私がショックを受けると期待したのか、三井先輩は意外そうに私を見つめる。
「もしかして、知ってた?」
「いいえ。本当は意地悪な人だとは思ってたけど」
「へぇ。あいつ、彩花ちゃんの前ではぶりっ子しないのか。ずいぶん心を許されたね」
「えっ?」
聞き返すと、三井先輩は何故か優しい顔をした。
「あいつが意地悪するのは、俺と里美だけだと思ってた。心を許せる存在にしか、あいつは意地悪しない。
彩花ちゃんはその中に入ってんだね」
そうなんだろうか。
三井先輩が言うことは、イマイチ信用できない。