双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「ね、そうでしょ?」
「アホか。んな事ねぇよ」
「嘘だ。さっき悩んでた顔、山口先生に夢中だった頃と一緒だった」
言ってやると、晴人は顔をサッと赤くした。
「やっぱり!!」
「ち、違う!違うからな、絶対!」
「誰が好きなの!?教えなさいよ!」
「うるせぇ!!」
晴人は顔を真っ赤にして怒鳴ると、自分の部屋に戻ってしまった。
なによ……いつの間に、好きな子できたんだろう。
様子が変なのに気付いたのはついさっきの事。
昔はお互いの事で知らない事なんかなかったのにな……。
いやいや、晴人の事なんか考えてる場合じゃない。
先を越されてなるものか。
絶対、私の方が先に、あの人に近づいてみせる。
私は先生にもらってきた用紙に名前を書きこんだ。
『生徒会に立候補する者の学年、クラス、氏名……1年1組 武内彩花』
覚悟を決めたら実行あるのみだ。
私は次に、画用紙とペンを取り出した。