双子ですけどなにか?【修正終わりました】


「僕も一緒に戻るから」


そう言われて、生徒会室まで一緒に歩く。


私が何も話せずにうつむいていると、健先輩が小さな声できいてきた。


「翔に何か……聞いた?」

「えっ?何かって……」

「……何もなければいいよ」


健先輩は私の方を見ない。


それが、何かを隠したがっているように見えた。




貴方が私に知られたくない事は、何?


昔、荒れていた事?


それとも、里美先輩との間にある絆?


三井先輩、間違ってるよ。


意地悪はされるけど、心なんか全然許してもらってない。


私は健先輩の事を、なんにも知らないんだから――。

< 181 / 429 >

この作品をシェア

pagetop