双子ですけどなにか?【修正終わりました】


次の日。


私は名前を書いた用紙と選挙ポスターを持って、生徒会室に向かった。


途中でトイレに寄って、髪を整え、制服に乱れがないか確認する。


うわ、私、すごくドキドキしてる。


私は鏡に向かい、無理やりにこりと笑ってみせた。


「大丈夫、大丈夫……」


あの人にあっても、この一番いい笑顔で笑いかけよう。


大きく息を吸い込んで、生徒会室の扉をノックしようとした、その時だった。


「あれ?」


優しい声が聞こえて振り向くと、そこには……。


「あ……っ」


あの人が、立っていた。


「この前の……プリント拾ってくれた子、だよね?どうしたの?」


メガネの奥のきょとんとした目が、あたしを見つめた。


……覚えててくれた……!


いや、つい2日前の事だから当たり前と言えば当たり前だけど。


だけどあたしの胸は高鳴ってしまい、いきなり用件を口走ってしまった。


「あのっ、私、生徒会に立候補します!」

「え?そうなんだ。まぁ、中に入って」


< 19 / 429 >

この作品をシェア

pagetop