双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「俺のが長ぇんだよ!」
相手の足が俺にたどり着く前に、俺の足が相手を蹴り飛ばす。
「テメェ!」
二人がかりで後ろから羽交い締めにされ、もう一人が俺を殴り付けようとにらむ。
「やめて!!」
里美の声がするが、相手も俺も無視をする。
「離せ!」
「わぁっ!!」
片手で一人ずつふりほどき、床に投げつける。
そして、殴り付けようとした相手の腕をはらい、片手で頭をつかんで。
「っらぁ!!!!」
──ゴン!!
得意の頭突きをお見舞いした。
「すげー、あいつ!」
「やだ、怖いよ。男子、誰か止めてよ」
「無理だよ、あんな野獣。こっちがやられちまう」
野次馬から歓声と罵声が飛ぶ。
あぁ、うるせぇな。
相手も諦めたみたいだし、退散するか。
「和樹、行くぞ。あとは副会長さんがやってくれんだろ」
和樹は困ったような顔をして、じゃあ、と里美に声をかけた。
里美の顔を見ないまま教室を出ていこうとした、その時。