双子ですけどなにか?【修正終わりました】
──サァッ。
全身から、一瞬のうちに血が引いた。
聞き間違えだと思いたいのに、三井先輩は構わず話を続ける。
「最初はビビったなぁ。ぜんっぜん似てないもんな」
「な、な、何で……」
「結構有名だよ?もう皆知ってんじゃね?」
……終わった……。
身体中から力が抜けて、バランスを失った缶ジュースが、足下にこぼれてしまう。
「わぁ!彩花ちゃん、しっかり!」
三井先輩の声で、何とか意識を繋ぎとめる。
「それ……健先輩や里美先輩は、知ってるんですか……?」
「さぁ……どうだろう?その感じじゃ、アニキと里美がどうなったか知らなさそうだね」
「……どうにもなってないと思います。どうかなったら、教えてくれるはずですから」
私は何とか三井先輩の質問に答えた。
だけど頭の中は、健先輩のことばかり気になっている。
健先輩は、知っているの……?
中学時代、私を晴人の双子の妹だと知った男の子は皆、私から距離を置いた。