双子ですけどなにか?【修正終わりました】


「……あれ?」


そういう意味では、三井先輩は珍しい人だ。


私に対する態度は何も変わらない。


「三井先輩、私が晴人と双子でも平気なの?」


「は?どういう意味?」


「だってあたし、あのヤンキーと同じ血が通ってんだよ?私と付き合ったりしたら、もれなく野獣が付いてくるんだよ?」


「あはは、アニキ、雑誌の付録みたい」


三井先輩は心底面白そうに笑う。


「別にアニキとつきあうわけじゃねーし。
調べてみたんだけど、二卵性ってほとんど普通の兄弟くらいしか似ないのな。
誕生日占いとかもあてにならないなぁって思ったよ」


「先輩……」


「彩花ちゃんは、彩花ちゃんじゃん。それに俺、アニキも嫌いじゃねーよ。ちょっとおっかないけど」


そう言うと、三井先輩はにこりと笑う。


「……!」


何だろう。


急に、胸が苦しくなってしまった。


こんなのはおかしい。


違う、嘘だ。


三井先輩に、ドキドキするなんて。


< 206 / 429 >

この作品をシェア

pagetop