双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「わ、私、そろそろミスコンのリハがあるから……」
「あ、そう。本番見に行くから、頑張れよ~♪」
体育館の方向を見たまま立ち上がると、三井先輩も校舎の方に歩いていく。
その背中が見えなくなっても、まだ胸は苦しかった。
違う、違う……。
まだ厳しい残暑と、たこ焼きの濃いソースのせいだ。
私は残っていた缶ジュースをイッキ飲みして、ミスコンのリハが行われる体育館へ向かった。
午後1時。
ミスコンのリハーサルが始まった。と言っても、進行と立ち位置の確認をするだけだけど。
順番待ちの間に、声をかけられた。
「彩花ちゃん」
照明の為に暗くなった舞台袖で、彼女の黒いロングヘアは怪しく光る。
その持ち主は、女子バスケ部代表、美奈子ちゃんだった。
「美奈子ちゃん!そういえば美奈子ちゃんは何番?」
知らない人ばかりで少し緊張していたので、知り合いを見つけてホッとする。