双子ですけどなにか?【修正終わりました】


「知ってんのか。なら話が早い」

「何よ」

「すまん、この前中学の時によく喧嘩してたやつらに、制服でいたところを見られた」

「……だから?」


晴人が謝る事なんて、本当に珍しい。


胸に不安のモヤがかかっていく。


「そいつらが来たりするかもしれねぇ。それに、前にやらかした2年生が良からぬ事をたくらむかもしれねぇ。
俺には敵わないから、お前に対して」


「……えぇー!!」


勘じゃないじゃん。根拠があるじゃん。余計タチ悪いよ。


「とにかく、お前に危険が迫ってる予感がする。だから、一緒に行動するぞ」


晴人は真剣な顔でそう言った。


……って、待て待て待て!


「か、勝手に決めないでよ!」


「俺だって嫌だ。だけど、今日1日はダメだ。一人になるな」


冗談じゃない!こんな目立つやつと一緒にいるわけにいくかい!


「無理だよ、生徒会の仕事があるんだから」


「ついてく。文句あるか」


「あるよ!絶対やだ!」


断言すると、晴人は少しショックを受けたような顔をして。


そして、眉間にシワを寄せて、ものすごく怖い顔をした。


「じゃあ、メガネについててもらえ」


「健先輩だって忙しいよ。そんなの無理」


「チッ……何かあっても知らねぇからな」


「はいはい、気をつけりゃ良いんでしょ。もう行くからね」


「おい、彩花……」


結局生徒会室のドアの前まで、晴人はついてきた。

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