双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「メガネ、彩花は!?」
「さぁ……仕事だと思うけど」
メガネの返事は素っ気ない。
さっき彩花と何かあったのかも知れない。
だけど、俺には関係ない。
「悪いがメガネ、彩花を探してくれ」
「はぁ?」
「さっきから何度かけても繋がらない。何かあったのかも知れねぇ。双子の勘だ」
メガネは眉をひそめて、俺の顔を見る。
通話が繋がらないのは本当だ。
さっきから走りながら何回もかけているが、一向に繋がらない。
「もう既に、何か悪い事に巻き込まれてるかも知れない」
言いながら、汗がにじんでくる。
メガネは冷静に俺を見つめかえす。
「どこか、心当たりはないのか?」
「倉庫に行くっつったのを聞いたヤツがいるが、どこの倉庫かわからねぇ……」
「そうか。用事があるとしたら裏庭の倉庫か、体育館倉庫だろうな。手分けして探すか」
裏庭と体育館は、校舎を挟んで全く反対側にある。
「僕が裏庭から探すから、君は体育館側から探せ」
メガネはさくさくと決めていく。