双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「おい!!」
ガチャリ、と南京錠がかけられる音がした。
「誰だ!!出しやがれ、コラァ!!」
戸を叩くが、犯人は何も答えない。
代わりに、遠くに去っていく足音が聞こえた。
「マジかよ……!?」
ぞわ、と全身に鳥肌が立つ。
誰かが、彩花を助けられないように、俺を閉じ込めたってことか?
それは、彩花に明らかな敵意が向けられている証拠だ。
犯人達は複数で、計画的に彩花と俺を別々にさせた。
そして俺の後をつけ、一緒にいた里美まで閉じ込めた。
「里美、会長に連絡しろ」
「何て?」
「一人で行動するな、と」
俺をつけていたなら、メガネと話したのも聞かれたかもしれない。
メガネまで閉じ込められたら終わりだ。
彩花を助けられる頭と力があるのは、メガネしかいない。
メガネ、頼む。
どうか、間に合ってくれ――。