双子ですけどなにか?【修正終わりました】
さっき……確かに、三井先輩の言葉にどきりとしてしまったのは、理由があるから。
「あれは、三井先輩が反則を使うから……」
「反則?」
「私が、ずっと誰かに言って欲しかった事を、簡単に言うから……」
ふむ、と健先輩は下がったメガネを中指で直す。
そして少し考えたあと、口を開いた。
「……キミと晴人くんが双子でも気にしない、とか言われたの?」
「えっ!?」
な、何でわかるんだろう。と、いうか……。
「し、知って……」
「うん、知ってる」
全く普通に言われて、目の前が白くなりそうだった。
「い、いつから……」
「……キミ、本当に僕の事知らないんだね」
「はいっ?」
「入学式の日、在校生代表で挨拶したんだけどな」
「ええっ!」
「体育館の入口に二人で現れただろ。そして彼が、双子じゃ悪いかよって、怒鳴った。
近くで待機してて、びっくりしたな。こんな似てない双子がいるのかと、感心した」
ま、まさか、最初から、バレてたなんて……。