双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「まだわからないの?」
「あぁ?何だよ、ハッキリ言えよ」
「だから、私は晴人くんが好きなの!」
「はぁあああ!?」
一瞬、フリーズしてしまった。
あまりに予想外で、あまりに突然だったから。
里美は真っ赤な顔でうつむいたまま、ポツポツ話し出した。
「私、期待してたの。優しくしてくれて、雨の日には、あんなふうに……。すごく、ドキドキしてたの。
晴人くんは、私にだけ優しいのかなって」
今更、心臓がバクバク言いはじめる。
何だ、これ。何が起こってるんだ……?
「だから、嬉しくて……すごい勇気出して遊びに誘ったのに、猫の話しかできなくて。
あげく、美奈子ちゃんに誤解されて、晴人くんを弁護しようと思ったら、あんなふうになっちゃって……。
どうしていいか、わからなくて……」
里美の目に、涙が浮かびはじめる。それに俺の胸は締め付けられた。
「何泣いてんだよ」
「だから、もうダメだって思ってたの。そしたらあんなふうに庇って怪我までするから、余計苦しくて……。
私は歳上だし、晴人くんの周りには可愛い子いっぱいいるし、プールの時なんか全然見てくれないし……
だから……ホントに苦しくなっちゃって、健くんに相談したの。忘れるにはどうしたら良いかって……」
「ちょっ、おい待て!忘れんなよ!」
思わず突っ込んでしまった。
何を言ってんだ、こいつは。
「はい……?」
里美はわけがわからないという顔をした。
ああ、もう。俺達二人とも、バカすぎないか?
俺は深く息をついた。