双子ですけどなにか?【修正終わりました】


「……どうでもいいやつの為に、びしょ濡れになったり、怪我するわけないだろ。俺は、そんな良い人間じゃねぇよ。……それでもいいか?」


里美は意味がわからないようで、大きな目をまばたきさせている。


だから俺は、勇気を振り絞った。



「俺が好きなのは、お前なんだ」


「……え……!」


里美の唇が震える。


涙がまた一粒、そのなめらかな頬を滑っていった。


「俺の女になってくれ」


……やっと言えた。


これが、俺の精一杯。



「……うん、なる……」



里美は小さな声で言うと、泣きながら、にこりと笑った。



「バカだな、俺ら」


「うん、バカだね」


「しかも先越されるなんて、情けねぇ……」


「ホントだよ……」


里美はもう、と言って、また俺の腕を、ぱちんと叩いた。


「晴人くん、真っ赤」


「あぁ?……しょうがねぇだろ」


言われて初めて、頬が熱くなっているのに気づく。というか、身体中が熱い。

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