双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「……あの時は……もう、好きだった」
「えっ?」
「あの時、本当はすげぇ心臓バクバクいってたんだ……」
すぐ体を起こせば良いのに、何故かそれができない。
頭のどこかが壊れてしまったみたいだ。口が勝手に動いてしまう。
「最初に会った時から、すごく……可愛いと、思ってた」
「うそ……」
「こんな恥ずかしい嘘、つくかよ……」
「……だって、晴人くんの周り、綺麗な子ばっかじゃない……」
「……俺が、お前が一番だって思うんだから、それで良いだろ」
そう言ってしまうと、里美の目が、切なげに震えた。
そして、泣きそうな顔で笑う。
「うん……嬉しい……」
小さな、鈴の鳴るような声。
それでも、俺の理性を吹っ飛ばすのに十分だった。
手が勝手に彼女の細く柔らかい髪に触れて、そのまま、頬を撫でる。
「晴人くん……」
「……お前が煽るから悪いんだ……。我慢しろ……」
「えっ、あの……」
顔を近づけると、里美が観念したように、まぶたを閉じる。
彼女の頬に、長い睫毛の影ができた。
そして、あと少しで唇が触れる、そう思った瞬間。