双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「晴人!!里美先輩!!」
大きな音がして倉庫の戸が開くと同時に、聞きなれた声が、俺の名を呼んだ。
そう。
振り返ると、俺達を助けにきた彩花とメガネが、こちらを見ていたんだ。
「だ、あ、わ、その、あぁあ!!」
慌てて里美から体を離すが、頭がついてこない。
意味不明の言葉に、彩花が眉をひそめた。
「里美先輩、大丈夫!?」
「あっ、彩ちゃん!」
里美も慌てて体を起こし、転んだ拍子に乱れたスカートをなおした。
顔は真っ赤で、涙目だ。
その様子に、彩花はますます表情を険しくして喚いた。
「晴人!いくら好きでも、無理矢理押し倒すなんて、最低だ!見損なった!」
「バカ、違う、違う違う違う!!」
「ち、違うの彩ちゃん、アクシデントなの、転んだだけなのっ!!」
里美のフォローのおかげで、メガネがふむ、と納得したような顔をした。
彩花は俺に、つかみかかる。
「晴人!」
「何だよ!」
「うまくいったの!?ちゃんと、告白できたの!?」
彩花は真剣な顔で聞いてくる。
「おぅ。今日からこいつは、俺の女だ」
横で聞いていた里美は首まで赤くなり、メガネは「ほう」と意地悪く笑った。
彩花は何故か、涙で目を潤ませた。