双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「ちょっと、メガネ……じゃない、会長」
「うん?」
「その……彩花を、よろしく頼む……。あいつ案外性格悪いけど、見捨てないでくれ」
そう言うと、メガネは、はは、と笑った。
「うん、そんな気はしてた。でも大丈夫だよ。キミこそ、里美を大事にしてくれよ」
メガネはふと、寂しそうに笑った。
妹分が誰かにとられたからだろう。
気持ち悪い事に、その寂しさが少しわかる気がした。
「……どうだろ……。まだ信じられねぇし、大事にって、どうすりゃ良いのか……」
もそもそ呟いた俺を、メガネは苦笑して見ていた。
「……大丈夫だと思うよ」
「何だそりゃ」
「ただの勘だけど、キミは里美をすごく好きだろう?」
メガネはそう言って、にやりと笑った。
「だから大丈夫。」
そう言うと、俺に背を向け、体育館の方にスタスタ歩いていってしまう。
「チッ……」
俺も、メガネのあとに続いた。
メガネの保証なんか信じられねえけど、とにかく、できるだけ、大事にしよう。
彼女が、好きだから……きっと、大丈夫だ。