双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「何だよぉ!」
「二度と聞くな!興味も持つな!想像するな!」
「えぇ、そう言われると……うそ、殺さないで」
つかんだ和樹の首根っこを離すと、ため息が出た。
今日は文化祭からちょうど1週間。
それしか経ってないのだから、何もしてなくても不思議じゃないけど。
体育倉庫で、なぜさっさとキスぐらいしなかったんだろう。
あのタイミングを逃したら、もうどうしていいか本当にわかんねぇ……。
『男子高跳びの選手は集合してください』
「行ってくる!」
放送部のアナウンスに助けられ、俺は勢いよく和樹から離れた。
今回、勝手に俺に割り振られた協議は、走り高跳びだった。
目立たないし、個人プレーで気が楽だ。
ふと振り返ると、いつの間にか和樹とヒナが見ているのが見えた。
「晴人ー♪」
「頑張れ帰宅部ー♪」
そんな応援を無視して、俺は順調に、最後の二人のうちの一人になった。
ほかのやつの真似をして跳んでいたら、何となく勝ち残ってしまったんだ。