双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「じゃあ、バイトが無い日は生徒会終わるまで待ってるから、駅まで送る。休みの日暇だったら、うちに来い。それでいいか」
「何でそんな、やっつけ仕事みたいに言うの……」
「じゃあどうしろっつうんだよ……。あぁもう、泣くな」
わけがわからず、頭をかいた。
こっちはこの状況を打破したいだけなのに。
「なぁ、里美。俺はバカなんだよ。言われなきゃわかんねぇんだ。俺だって、その……一緒に居たかったけど、お前は生徒会で忙しそうだし……」
もう自分でも何を言ってるかわからない。
モゴモゴしていると、里美が静かに口を開いた。
「……だっこ」
「あぁ?」
「だっこして……」
ぎゅうぅ。
胸が締め付けられる音が、聞こえた気がした。
俺は立ち上がり、座ったままの里美を、抱きしめた。
「……苦しいよぉ……」
「えっ、わりっ……」
慌てて腕に込めた力を抜くと、里美はふぅ、と息をついた。
「……本当に、言わなきゃわかんないんだ……」
「だから、そう言ってんじゃねぇか……」
日が沈み、暗くなる保健室に、俺達の声だけが響く。
光と言えば、相変わらず外で燃えるキャンプファイヤーだけだった。