双子ですけどなにか?【修正終わりました】


そうか、そりゃよかった。


「アルバム、もっとしっかり見たかったなぁ。晴人くん、可愛かった」

「勘弁してくれよ……今度お前のも見せろよ」

「ふふ、ダメだよー、恥ずかしいもん」

「なんだそりゃ」


にこにこ笑う里美に、思わず笑い返す。

小さな里美を想像すると、今と全く変わらなくて、おかしかった。


「あ……」


小さな、と言えば。

俺は昨日の三井の話を、思い出してしまった。


「そういや……お前とメガネと三井って、幼なじみなんだよな」

「ん?うん……」


里美は俺の方を見て、不思議そうに首をかしげた。

一体なんでそんな事を確認されるか、わからないんだろう。


「お前とメガネって……三井より、特別仲良いのか?」


自分で言って、落ち込んだ。

もっとうまい聞き方は無いものだろうか。

里美は怪訝な顔をする。


「……別に……二人とも仲良いよ。だから今の状態は、少し寂しい」

「メガネと三井が険悪だからか」

「うん……」


ふぅ、と里美の小さなため息が聞こえた。

それでも俺は、聞かずにいられない。


「三井が、言ってたんだが……」

「……」

「メガネは、本当はお前が一番で、彩花は三井と張り合うための道具だって……本当か?」

「……何、それ……」


たちまち里美の眉間に、シワが寄った。


「あり得ないよ。健くんは意地悪なところもあるけど、そんな事する人じゃない」


里美は真っ向から否定した。

それは、メガネを庇う言葉だった。


「……疑ったりしないんだな」


「当たり前だよ。家族同然なんだから」


家族同然。

じゃあ、俺は?

里美の態度に苛立ち、嫌な自分が出てきてしまう。


「そうかよ。なら、メガネにとってお前が、彼女の彩花より大事だっていうのは本当かもな」


わざと意地悪に言うと、里美は顔を赤くした。

怒ってる。

そう思った瞬間、里美が口を開いた。

反抗心むき出しの顔で。

その言葉は、俺の頭を殴った。


「そうかもね。晴人くんが、私より彩ちゃんが大事なようにね」



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