双子ですけどなにか?【修正終わりました】
それに次第に溺れていく彼女の胸に、軽く触れた。
それは優しく柔らかで、確かに俺のものとは全然違う。
しかし触れた瞬間、彼女は激しく身をよじらせた。
唇を離すと、すぐに拒否の言葉。
「だだだ、ダメ……っ。恥ずかしくて、死んじゃうよぉ……っ」
「……何だよ、自分だけ触っといて」
「ごめんごめんごめん、許して……っ」
涙声になった里美がさすがに可哀想になってしまい、手を離した。
それで力が抜けたのか、里美が頭を俺の肩に預けてくる。
「大丈夫だって。悪かった。もうしない」
「ご、ごめん……本当にごめんね……今日は、こ、心の、じゅじゅ準備が、ですね……すみません、ごごごごめんなさい」
「わかった、わかったから」
緊張と恥じらいで、壊れた玩具のようになってしまった里美が愛しくて、優しく抱きしめ、頭をなでた。
良かった。
俺の中に、まだ理性が残ってて。
里美を大事にしたい気持ちを、欲望が上まらなくて。
「……次までに、準備しとけよ?」
「は、はいっ!……え?えええっ!」
「今、返事したよな。はいって言ったよな。よし、楽しみにしておこう」
「うわ、つい、あわわ……」
もぉぉ、とうなだれた里美の頭から、オーバーヒートした蒸気がぷしゅうと出た気がした。
……今日は俺の勝ちだな。
余裕で歳上をいじめてやった。
いや、本当は余裕なんかない。
本当は俺だって、ものすごく緊張していた。
それを隠す為に、くだらない話を日が暮れるまで、一日中した。
たまに、一層愛しくなった彼女に、キスをしながら。