双子ですけどなにか?【修正終わりました】


「そいつと会ったのって……いつだ?もしかして、俺が弁当届けた日か?」

「あー、うん。何よ、どうしたの?」


彩花は怪訝そうな顔で俺をのぞきこむ。


「もしかして、昼休みか?」

「そーだけど……だから、何なのよ」


やっぱり……。


「……久しぶりに、シンクロしてる気がする」

「はぁ?」


産まれた時から俺達は、普通の兄妹とは少し違っていた。


離れたところにいても、転ぶタイミングや怪我をする箇所が一緒だったり、個別で買いに行った遠足のおやつが、全部同じ内容だったり。


そうやって、楽しい出来事も、悲しい出来事も、起きるタイミングがそろっていたんだ。


……中学に上がるまでだけど。


それを俺達は勝手に、『シンクロ』と呼んでいた。


「……もしかして、晴人も……」


彩花が、俺の思考を読み取ったように、目を光らせた。


「やっぱり好きな人、いるんだ」


その顔は、邪悪に笑った。

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