双子ですけどなにか?【修正終わりました】
涙で視界がぼやけた世界に、私は背を向けた。
要らない。
帰れ。
その冷たい言葉に背中を押されるように、私はその場から逃げ出した。
どうして……こんな、簡単に……。
私はそんなに、不要な存在なの……?
優しくしてくれたのに。
意地悪も、したのに。
少しずつ、近づけていると思ってたのに。
一緒に大人になれると、信じてたのに。
産まれた時から、常に誰かと比べられて。
中学の時は、周りに無視されて。
ずっとずっと、寂しくて。
自分の価値なんか、本当はわからなくて。
そんな私でも、やっと。
ちゃんと私を見てくれる人に会えたと思ったのに。
健先輩。
大好きなのに。
こんなに、大好きなのに。
私は、もう、要らないんですね。