双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「マジか……」
俺は二重に驚いた。
そのコンビニは、三井がバイトをしているコンビニだったからだ。
あいつに聞けば、裏が取れるかもしれない。
「サンキュ、美奈子。恩に着る」
「……いいの?私の事なんか信じて……」
美奈子は礼を言った俺を、意外そうに見つめた。
「……お前は良くも悪くも、正直だからな」
「……何それ……」
本当に思っていた事を告げると、美奈子は苦笑した。
「でもどうして、それを俺に?」
「どうしてって……。私も、真実を知りたいの。何であんな事をあの人がしたのか。それに、普通に気分が悪いよ、これ。こんなのに便乗して笑える子達の気が知れない」
「そうか……」
美奈子の言葉が、少し嬉しかった。
あんなビラが真実ではないと、わかるやつはわかってくれてるんだ。
そう思えた。
「お前、三井の連絡先知ってるか?」
「え?うん」
美奈子に三井の連絡先を聞いて、電話をした。
「おい、三井か」
『え、アニキ?どうしたの?』
いきなりで驚いた声をした三井にたずねる。
「今日バイトか」
『うん、そうだけど』
「何時からだ。そっちに行くから教えろ」
三井が指定した時間に、俺はバイクを走らせた。
美奈子の言う事を信じないわけじゃない。
だけど、自分で確認しなければ気が済まない。
それに……。
彩花のためには、美奈子の勘違いであってほしい。
そんな期待もしていた。
どうして。
どうして、お前が……。
彩花を苦しめるんだ……。
美奈子に教えてもらった犯人の顔を思い浮かべると、胸が潰れるほど痛くなった。
この痛みがシンクロしてしまわないように。
彩花を直撃する事がないように。
祈らずにはいられなかった。